【ヨルカツ!】支援者にとって当たり前の知識であっても、全てのスタッフが知っているとは限らない。

活動日誌

昨日は今年度第1回目のヨルカツ!でした。

ヨルカツ!とは、朝活にインスピレーションを得た僕たちの造語で、サークル的なノリで町内の学習支援団体の有志が集い、色々なことを企画したり勉強したりする会です。

なぜカタカナなのかと言うと、「夜活」と書くと、何か違うものを連想するという声があったからです。(笑)

ヨルカツ!の2019年の活動内容

今年はいくつかの大学に訪問させて頂き、学習支援団体が普段どんな活動をしているかや、その意義などについてを学生の皆さんの前でお話させて頂く予定です。

後半は、今年から始めた新しい企画、スタッフ向け学習会の企画会議でした。

まずは学生さん数名から「(学習支援を続けていく上で)知りたいこと、学びたいことは何か?」について話してもらいました。

そこで出てきた答えは、

  • 生活保護などの福祉制度の基本
  • 学習支援に集う子どもと、自分の子ども時代とでは具体的に何が違うのか?についての基本概念
  • 子どもの貧困によって具体的に困ること
  • 世の中の対人援助職にはどんな仕事があるのか?
  • 子どもには好きな勉強だけやらせるのと、本人が嫌でも苦手な勉強をさせるべきか?
  • 発達障害のある子どもへの対応で知っておくべきこと
  • 学習支援に集う学生たち同士がもっと活性化するには?

などなど様々でした。

福祉や貧困の基本について知りたいと言う声が多かった

印象的であったのは、「生活保護や子どもの貧困などの基本について知りたい」という声が多かったことでした。

僕達のような、この仕事に長く携わっている支援者は、曲がりなりにも日本の相対的貧困率や、生活保護制度などについてはそれなりに身近なことというイメージがあります。

しかし、学習支援団体に集う若い学生スタッフ等は、それらの知識を知っている、ということ自体稀であるのが自然なことではないでしょうか。

僕自身も学生時代、生活保護制度についてなど、知る由もありませんでした。

ちなみに僕が大人になってから一番衝撃を受けたのは、日本の年金制度についてです。

年金というのは、老齢年金というイメージが強いですが、普段福祉の仕事をしていて重要だと感じるのは、病気や怪我を理由に働けなくなってしまった方へのセーフティーネットとなる障害年金の存在です。

その受給条件(20才を超えてから自身で毎月納付していなければ受給できない)について知ったのは、恥ずかしながら30歳を超えて、福祉の仕事に携わるようになってからでした。

知ろうとしなければ、知る(使う)機会を失う制度が沢山ある

何が言いたいかというと、現場にとって当たり前に重要な知識でも、学生時代に知る機会の無いことは沢山あるということです。

それが、自分の生活にも関わることであっても、知らないと活用できない(知らなかったことで救済されない)、というケースは多々あるように思います。

そんな意味で、昨日学生たちから上がった素朴な疑問は、僕たちにとっても新鮮な衝撃がありました。

ということで、次回5/7(火)は、セーフティーネットの基本の基本、生活保護制度についての学習会をする予定です。

第1回は、テゾーロさんから3名、アスポートさんから2名の学生さんが集ってくださいましたが、企画している僕たち自身、まさか第1回目にしてこんなに盛り上がるとは思っても見ませんでした。(笑)

ご興味ある学生さんや、社会人、学習支援団体のスタッフさんはぜひご連絡ください。

(報告:松浦)