コープみらいカレッジ講演報告「貧困・格差 ~包み込む地域へ~ 地域の学習支援のとりくみ事例から学ぶ」

コープみらいカレッジ講演報告「貧困・格差 ~包み込む地域へ~ 地域の学習支援のとりくみ事例から学ぶ」
昨年12月16日に、コーププラザ川越さんにて、コープみらいカレッジの受講生の皆様に、「貧困・格差 ~包み込む地域へ~ 地域の学習支援のとりくみ事例から学ぶ」という題で講座を行わせていただきました。

と言う日記が無事に書けて良かった……というのが偽らざる心境でして、この日までの1ヶ月、その他の予定を全てお断りさせていただいて、仕事終わりと休みの日はほとんど毎日この日のための準備をしていました。

2時間の講座ですが、たぶん準備時間は数十時間は掛かったのではないかと思います。

教員をやっていた時も、授業の準備は本当に大変だったのですが、今回は、制度的なことに関しては全く詳しくない中で、現在の日本を取り巻く現状について(私よりも年上の方々に)お話させていただくということで、プレッシャーは過去の比ではありませんでした。

終わってみれば、全ての内容を話すには全く時間が足りず、逆にもっと短くまとめる工夫が必要だったと思うのですが、それでも自分なりに満足の行く準備はできたと思いますので、良い機会を頂いたことに感謝です。

何より、私自身、この準備をしていて私自身が日本の子どもを取り巻く貧困の状況について改めて大変良い勉強になったと同時に、驚くことが沢山ありました。

現在の日本を取り巻く「貧困」の状況


主な事項としては、現在の日本の子どもの6人に1人が貧困状態にあるという数値と、更に深刻な状況として、ひとり親家庭の子どもの2人に1人が貧困状態にあるという現状です。

日本の相対的貧困率
また、その数値の根拠となる、相対的貧困状態とはどんな概念であり、どのような算出方法によって集計されるのかなどは、こういう機会でなければ知ることはなかったと思います。

相対的貧困状態とはどんな概念なのか

相対的貧困状態の算出方法
とりわけ日本の相対的貧困率の約6人に1名(16%)という数値をお話させていただいた際は、会場が大きくどよめく程でして、改めて問題の深刻さを感じました。

思えば私自身、初めて街のひろばの前身となる学習支援教室に参加した約10年前は、子どもの貧困という問題は今後起こりうる問題の1つくらいにしか思っていませんでした。

それから時が経ち、言うまでもないことですが、貧困と言う問題は、誰しもが身近に感じるところにまで来ています。

講座の後半は、時間の問題で準備した内容をお話させていただくことができませんでしたが、私自身はこの先重要なこととして、厳しい状況の中で、テストの点数だけに左右されない、本当の意味で生きることができる力が問われていると感じています。

それが何なのかということは、まだ誰にもわからないことですが、このブログでの活動報告は、私なりに大切に思う実践の報告ということで、今後も皆様と共有していければと考えています。(松浦)